月1回の冒険教室
「のあそび冒険教室」
ステップ(シロクマ)5月活動
テーマ「火おこしからカレーライスを作ろう」
直前まで天気が怪しかったのですが、活動当日はかなりの晴天に☀
5月のステップクラスは、火おこしからカレーライスづくりに挑戦しました。
のあそびの活動は、自分たちで考えて創り出す活動です。
なので、カレーライスも自分たちで頑張って火おこしをしていかないと、お昼のカレーライスは食べられません。
「みんな、今日は何をするか知ってる?」
「カレーづくり!」
「そうだね。カレーライスづくりだね。カレーライス、作ったことある子はどのぐらいいるかな?」
「はい!はい!はい!」
「おお、結構いるんだね。初めての子も結構いるね。みんな、のあそびで作るカレーライスはね、自分たちで作らないと食べられないんだよ」
「え?」
「りょうた先生は、キャンプのプロだから、火の起こし方やカレーライスを作るのは得意なんだけど、みんなのためにりょうた先生がカレーライスを作ってあげることは一切ないからね」
「え~!ひどい!!」
「いやいや、何言ってるの、自分たちのお昼ご飯を作るんだよね。自分たちで作らないと(笑)」
こんな何気ない会話から、少しずつ自分たちで作る意識を促していきます。
子どもたちを見ていて思うのは、最後はなんだかんだ大人がやってくれるだろう。という感覚をもっていることです。
日常の生活の中では、なんだかんだと大人がなんとかしてくれる体験ばかりですからね。
そんな子どもたちに対して、いかに自分事として考える機会を創るかが、のあそびで大切にしている「自分で考えて行動する力」に繋がっていきます。
1ヶ月ぶりに会ったグループの仲間と、「今日の頑張りたいこと」を話し合いがてら、グループの時間を過ごした子どもたち。
いよいよ、カレーライス作りに入っていきます。
勿論、そのまんまカレーライスの作り方を説明していくなんてことはありません(笑)
「さて、みんな今からカレーライスを作っていくんだけど、カレーライスの作り方、説明してほしい?」
「いらない!やったことあるもん!!」
すぐさま、こんな反応が返ってきます。
フフフ。そうくるよね。
「なるほど。説明がいらないって子もいるんだ。じゃあ、説明しなくてもいい人~?」
「ハイハイハイハイ!!!」
「説明してほしい人~?」
「(半分ちょっと手がは上がります)」
「じゃあ、説明がいらない人がいるグループは本当に一切の説明を無しでも大丈夫かな?」
「え??」
「だって、それだけ自信があるってことは、りょうた先生が説明しなくても、グループのみんなに全部その子が説明してくれるってことじゃない?」
「え~!!!?」
ザワザワザワザワ…
いい感じに、グループがザワザワし始めます。
「なんだか、いろんな意見がありそうだね。ちょっとグループで相談してみようか。カレーライスの作りかをグループで聞くか、聞かないか。もしもグループで説明を聞かないっていう風になれば、それはそれで本当にOKだよ。勿論、りょうた先生からのアドバイスもないけどね~(笑)」
グループでの相談タイムスタートです。
「一応聞いておこうよ!!」
「大丈夫だって!」
「本当に全部説明できるの!?」
「え、、、多分?」
「ほら!絶対聞いておいた方がいいって!!!」
「え~。どうしよう、、、」
こんな風に、どのグループもかなりザワついていますね。
これこそ、まさにグループにとっての話し合いです。
自分とグループの両方を踏まえて、どんな選択を取っていくのか。
グループの問題を自分事として考え始めていきます。
ちなみにここでの意見が、グループの中でも、スタッフから見ても、誰がどれぐらい火おこしの経験があるという情報共有にもなるわけですね。
「さて、聞いてみましょうか」
「説明を聞きたいグループは?」
結果は、、、
全6チーム中、カレーライスの作り方を聞いたグループが5グループ。
そして、火おこしの説明を聞いたグループは、、、なんと0チーム!
最高の結果ですね。
この日は、かなり風が強く、火おこしについての説明は、結構重要な話ばかりです。
それでも、火おこしは経験したことがあるから、大丈夫だよ!と、全グループが自力で挑戦することに。
そして、カレーライスの作り方説明は、みんな食い入るように聞いています。
そりゃ、自分たちで必要だと思って聞いているので聞きますよね。
こんな風に何気ない一つ一つに、自分たちで考える仕掛けを生み出していきます。
これこそが、のあそび流の『冒険』なわけですね。

さて、カレーライス作りを始めた子どもたち。
少し経つと、、、
「火が着かない~~~!」
「マッチがあと5本しかない」
と、言いに来ます。
「そうなんだ。でも、マッチはみんなに配った分しかないからね」
「え~!!!早く言ってよ!!」
「いや、説明しようと思ってはいたんだけど、みんなが説明聞かないって決めたんじゃん。あれだけ大量にマッチが入っていたのに、使っていったのは自分たちだからね~」
「え~!!じゃあ、どうすればいいの?」
「どうしようね。グループで考えてみたら?」
いよいよ危機感を持ち始めた子どもたち。
逆にどうして、そんな無限にマッチが出てくると思ったのでしょう(笑)

さあ、ここからが本当の学びです。
初めてグループでどうしたらいいのかを考え始めるわけですね。
こうやって、失敗の中で、それぞれがどうやって考えたらよいかを考えることで、困難にくじけない心が育まれていきます。
グループスタッフ(リーダー)は、答えを出さずに、子どもたちの話し合いをサポートしていきます。
「薪の組み方が良くないんじゃない?」
「もっと細い木が必要だよ」
「ちょっと探してくる」
どんどん役割が生まれていきます。
みんな生き生きしていますね~
そして、、、
ちらほらと火が着き始めるグループも。

最終的にマッチを使いきってしまったグループも出てきました。
勿論、すぐには声をかけません。
気づいたらなにやら始めていました。
「何してるの?」
「火が起きるんじゃないかって」
落ちている枝を使って、原始時代のまいきり式の火おこしに挑戦していました。
「おお。なるほど、考えたね~。どう?」
「全然つかない!」
「そうかあ、マッチ使いきっちゃったもんな~。困ったな~」
なんとかできないかと考えていきます。
このあたりで、考える力がある子と、考えることに慣れていない子の違いが見えていきますね。
日常からあまり困ったことのない子は、本当に困ったときにどうしたら良いのかを考えずに思考が止まってしまうようにも感じています。
まさに、自分との向き合い方を体験していく感覚ですね。
そんなとき、そっとジュニアリーダーの中学生たちがアドバイスをしに行きます。
不思議なことに、大人が伝えるよりも、自分たちに近いジュニアリーダーのアドバイスの方がすっと入っていくんですね。

その他、具材をこぼしたり、何度も火が消えたりと、いろんなハプニングはありましたが、全チームカレーライスを完成させました。
完成が14:00近いグループもありましたが、良く頑張りました。
かなり美味しくできたグループ。
野菜が堅かったグループ。
どのチームも自分たちの力でやりきりましたね。
上手くいったことも、上手くいかなかったことも、大切な次への経験になったのではと思います。

最後は、みんなでお片付け。
使った器材をきれいに洗っていきます。

早く終わったグループは、フリータイムへ。
ちなみに最後だったグループは、フリータイム2分と言っていました。
それでも、「2分だけでも遊びに行こう!」と走り出した子どもたちの表情は、とてもいい笑顔だったので、それはそれでありなんでしょうね。
さて、来月は木工クラフトに挑戦です。
どんな冒険が生まれるか楽しみですね!
「冒険が人を育てる」
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【ステップ追加クラス開校!】
キャンセル待ちにつき、ステップ(パンダ)クラスの新規開校が決まりました。
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〈特別体験会概要〉
実際のステップ5月の活動を体験✨
「カレーライスづくりに挑戦しよう」
・日時:5月25日㈰10:00~15:30
・場所:天白公園デイキャンプ場
・定員:15名(先着)
・対象:小1~小6
・参加費:8,800円
※体験後、入会しない場合、参加費はかかりません。
※雨天時は、天白生涯学習センター(室内実施)
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